観光列車「ふたつ星4047」はJR九州で西九州新幹線の開業に併せて2022年9月から運行を開始しました。佐賀県は武雄温泉から長崎を1日1往復(運転日・運転区間注)しています。名前の由来は九州の佐賀県と長崎県のふたつの星を原形がキハ40形とキハ47形で巡る気動車から名付けられました。この列車の特徴はは午前便と午後便で走行ルートが違うところでしょうか。今回はこのふたつ星4047に午前便と午後便、両方にに乗車することが出来ましたのでここでは実際に乗車したときのレポートをご紹介します。車内の様子や予約方法・運賃・料金・運転日・時刻表・停車駅・座席表・オススメ座席などは別ページでご紹介しています。詳しくは⇒こちらもご覧ください。それではこれから乗車記をご紹介します。
武雄温泉~江北

2022年10月某日、念願のふたつ星4047に乗車する時が来ました。運行開始から1か月たらずの乗車の為、席の予約には苦労しました。3両編成とは言え2号車はラウンジカーで座席数は86席。団体のお客さんも乗車するため今後も予約には苦労すかと思います。お目当ての列車は早岐より回送列車で10時11分に入線です。武雄温泉での停車時間は11分間。撮影も大忙しです。



10時22分。いよいよ出発です。武雄温泉~江北は佐世保線を上ります。有明海コース(午前便)は江北でスイッチバックをする為、武雄温泉で出発時は座席が進行方向とは逆向きになっています。

有明海コース(午前便)はお昼時間帯の運行でもあり出発前から座席を確保される方大勢いました。
ラウンジ40の開店時間は10時50分です。
WEBで予約したお弁当はラウンジ40で受け取りとなります。
列車は軽快に飛ばしながら途中大町駅で列車交換で運転停車をした後、江北駅へ。



10時38分 江北駅に到着です。
最初の江北(旧肥前山口)でのおもてなしです。
江北では8分の停車です。
江北~肥前浜
江北を10時46分に出発。いよいよここから有明海コース(午前便)の本格的な鉄道旅が始まります。
次のおもてなし停車駅肥前浜まで途中肥前白石、肥前鹿島で列車交換の為、運転停車をしたのちに肥前浜に11時06分に到着。肥前浜駅では17分の停車です。ここは36+3号の月曜日ルートが往路便で訪れる為、賑わいもひとしおです。停車時間が長かったので撮影の後、買い物も楽しむことが出来ました。肥前浜駅の最寄りには肥前浜宿があり酒造りが盛んです。肥前浜駅には日本酒バーも併設されていたお酒好きの方にはたまらないかも・・






肥前浜駅で有明海の珍味を購入。3点で1,000円でした。
肥前浜駅での楽しい時間も終了。11時23分に次の旅へ出発です。
肥前浜~小長井
肥前浜駅を出発したふたつ星4047は肥前飯田駅を出た頃から有明海を望むことが出来ます。多良駅には11時34分に到着



多良駅は良いことが多くと書くので幸せの鐘が設置されているとか・・また多良駅周辺は月の引力を感じられる町(太良町)として紹介しています。ちなみに駅名は多良で所在地は太良町でどちらも「たら」と読みますが漢字が違うのは旧多良町と旧大浦村が合併して太良町になったようです。


多良駅で7分停車した後、列車は次の停車駅小長井に向けて11時41分に出発です。
有明海を望む徐行運転
多良駅を出発すると有明海コース(午前便)の一番の全景区間に入ります。多良駅を過ぎて4~5分で里信号場を通過。ここから徐行運転を開始します。下の写真は徐行運転時の車窓から景色をご紹介しています。


因みに、ページの最初にご紹介している写真は上記の徐行区間を過ぎた後、白浜海水浴場付近を通過中の写真です。列車で白浜海水浴場付近の写真を撮るには祐徳自動車さんの路線バスで野上バス停で下車、歩いて5分程度の所です
後、多良駅を過ぎてからラウンジ40で車内イベントが開催されますが今回は参加できませんでした。
小長井~諫早
徐行運転が終わったふたつ星4047は肥前大浦駅を通過して、小長井駅には12時ちょうどに到着です。小長井駅にはこながい町おこし隊の皆さんがお出迎えです。




こながい町おこし隊のキャラクターと・・バックは普賢岳
海が目の前の小長井駅も中々のビューポイントです。乗車した日は天気に恵ましたが海が少し荒れていました。小長井駅では6分の停車。12時6分に諫早に向けて出発です。小長井駅を出発後、程なくすると有明海とはお別れです。
諫早まで20分ほどあるのでここで昼食です。昼食は特製ふたつ星弁当を注文しておきました。美味しくいただきました。


諫早~長崎

諫早駅には12時25分到着です。
いよいよ有明海コース(午前便)の後半戦です。諫早を出ると列車は喜々津駅から長崎本線の旧線経由で長崎へ向かいます。旧線は電化されていない区間で大村湾沿いも走ります。喜々津駅を通過した列車は東園駅付近から大草駅付近まで大村湾に沿って走りますがこの区間でも徐行運転を行います。下の写真は徐行運転区間で撮影したものです。



長崎には13時15分に到着です。約3時間の観光列車の旅を終えました。引き続き、大村湾コース(午後便)まで1時間40分程あるので、長崎市電の水戸岡デザインのみなと号に乗ろうかと思案していましたが、この日は運悪く入庫中で乗れず・・・で、折角なので諫早まで西九州新幹線を堪能してきました。因みに長崎市電のみなと号の運用は運行情報サービス「ドコネ」で見ることが出来ますが・・当日しかわからないので悪しからず。
長崎~長与
西九州新幹線の短い旅を終え、いよいよ大村湾コース(午後便)のスタートです。長崎発は14時53分。3番線からの出発です。



因みに、有明海コース(午前便)が長崎到着後ふたつ星4047号は3番線にず~~っと停車しています。
長崎を出発すると午前便と同じ長崎本線の旧線で諫早へ向かいます。
※乗車時にはありませんでしたが、2025年は長与駅でおもてなしがあります。
長与~諫早

本川内から向かう途中から前方に大村湾が見えてきます。
大村湾の全景が見える手前で段々畑の景色も楽しめます。


大村湾コース(午後便)も有明海コース(午前便)と同じく大草駅~東園駅付近で徐行運転を行い諫早へ向かいます。
諫早~千綿

諫早駅には15時15分に到着。ここで謎の15分停車です。

諫早駅でYC1系気動車とご対面です。
実は左の写真は15時08分に長崎を出発するシーサイドラーイナー佐世保行きで、この列車を諫早駅で先行させる為、謎の15分停車の措置だったようです。特急列車が快速に抜かれる珍事。中々お目にかかれない光景です。
その昔、関西の新快速が特急列車より先着するなんてこともありましたが・・・

諫早駅を15時45分に出発した列車はいよいよ大村湾コース(午後便)の目玉、大村線に入っていきます。松原駅を過ぎたあたりからいよいよ大村湾が見えてきます。下の写真は松原~千綿間


大村湾コース(午後便)の目玉、千綿駅には16時20分の到着です。
千綿駅
全国に目の前が海の駅はいくつかありますが千綿駅もその1つです。特に陽が落ちるころは絶景です。この列車良い時間に設定されています。


最近人気急上昇中の千綿駅ではお客さんが撮影に大忙しです。夕陽とふたつ星4047は絵になります。



千綿駅にスタンプが置いてありました。
2025年現在、千綿駅来駅記念乗車券を発売しています。
千綿~早岐
金曜日に乗車をすればくじら焼きも楽しむ事が出来ますが今回は乗車が日曜日の為、頂くことが出来ませんでした。千綿駅は10分の停車で16時30分に出発です。

千綿駅出発後ラウンジ40で車内イベントがありますが今回も不参加です。ハウステンボス駅まで徐行運転はありませんが、大村線沿いを走るので車窓からの景色を楽しめます。


彼杵駅、南風崎駅で交換の為、運転停車をした後ハウステンボスに17時00分に到着


ハウステンボス駅は4分の停車で17時04分に出発です。その後、早岐駅を17時10分に出発した列車は一路終着駅武雄温泉駅を目指します。ラウンジ40は17時15分で終了するのでお買い物はお早目に。


武雄温泉駅には17時45分に到着です。大村湾コース(午後便)も約3時間の旅、十分に満喫出来ました。
乗車の感想
有明海コース(午前便)
駅でのおもてなしも多く、徐行運転する区間もあり非常に楽しいコースとなっています。半面、ラウンジの使い方に少し難点があるように思いました。ちょうど昼食タイムも重なりテーブル席を独占するお客さんが多く、改善が必要かと思いますね。それ以外は申し分なく3時間があっという間でした
大村湾コース(午後便)
おもてなしが無く(その後おもてなしが長与駅で実施)大村線に入っても徐行運転もなかったので若干物足りなさがありますが大村湾の夕陽がすべて打ち消しているような感じです。ただ、この大村線は単線の中では比較的過密ダイヤなので中々徐行運転までは難しいのでしょう。千綿駅で夕陽が見れる時間帯に10分停車を作り出したダイヤに感服いたします。